2008-05-01から1ヶ月間の記事一覧

呪術、宗教、資本主義:トリアージをめぐって

メモ的に酔っ払いの思いつきを なぜトリアージの話に「ひっかかる」ヒトが多いのかについて。 トリアージというのは、「パイの大きさ」が一定であることを前提とした生き死にに直接かかわる医療資源の奪い合いを、少しでも多くのニンゲンが納得できるような…

すき家ねん、フェアトレード

当、地下生活者の手遊び なるブログには長文のコメントがつくことが多いですにゃ。僕としてはこれはうれしく思う反面、「もったいねえ」と思うことも多くありますにゃ。27日のトリアージ問題を取り上げたエントリにもたくさんの長文コメントがついていますに…

加上説

孔子伝でちょっと面白かった話。 墨家の信奉する神が洪水・治水神である 禹 であったことは孔子伝書評のエントリで触れましたにゃ。 ところで、中国神話における聖王といえば 堯、舜、禹 ですよにゃ。 これって、孟子が 禹 の前に 堯、舜 がいるのだという、…

こんな夢をみたらしい

相棒がゲヒゲヒと痙攣して寝言をいうので、変な時間に起きてしまいましたにゃ。 相棒も「頭が痒い」とかいって起き出してきたので聞いてみたところ、面白い夢を見ていたとのこと。 1人の美少女と陸上自衛隊が、お互いに民間人を盾にとりながら戦闘している…

問題は疑似科学ですらない

ずれた論点と悪意ある混同(追記あり) - 地下生活者の手遊びに疑似科学を憎んでバカを憎まず - モジモジ君のブログ。みたいな。という反論エントリをいただきましたにゃ*1。 件のエントリのコメント欄で、mojimoji氏はスルーの様子、とか書いてごめんなさい…

トリアージ問題から妄想してみた(追記アリ)

話もだいぶおさまってきたみたいにゃんね。メモ的に妄言。 大元はこちら http://d.hatena.ne.jp/steam_heart/20080523/1211570874を読んで、トリアージとはとどのつまり「間引き」であるということがあらためてわかったにゃ。 資源が圧倒的に不足しているの…

孔子伝・書評(2

第四章 儒教の批判者 批判とは自他を区別することである。それは他者を媒介としてみずからをあらわすことであるが、自他の区別がはじめから明らかである場合、批判という行為は生まれない。批判とは、自他を包む全体のうちにあって、自己を区別することであ…

孔子伝・書評(1

孔子伝 (中公文庫BIBLIO)作者: 白川静出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2003/01/01メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 36回この商品を含むブログ (62件) を見る静タン(白川静)の孔子伝をたいへん面白く読みましたにゃ。 特に、第二章 儒の源流 と 第…

ずれた論点と悪意ある混同(追記あり)

十字軍はバカに勝てるか - モジモジ君のブログ。みたいな。というエントリに問題がいくつかあると考えるので、簡単にまとめてみますにゃ。ブクマコメントもいれたけど、簡単ではあってもある程度まとまった文章で反論しておきたい。 ニセ科学批判の正当性と…

♀は数学が苦手か?・補足

以下は昨日のエントリの補足 昨日は紹介しきれなかったけど、この囲み記事には他にも興味深い記述があるので、ご紹介ってことで。 フィリピン・トルコ・ロシア・アメリカ合衆国では19世紀末から20世紀初頭の方が数学者の中の女性の数は多かった ワイマー…

♀は数学が苦手か?

反・反相対主義を標榜する僕なんだけれど、自然科学が一から十までニンゲンの都合で構築されているなどという悪しき相対主義的寝言をいうつもりはにゃーのですね。それどころか、自然科学の基本的なところは客観性をベースにしたものであるとは考えておりま…

排泄時の表情における進化論的考察

またも小ネタ。このまま小ネタブログになりそうにゃんな。 うちの3歳児がトイレで用を足すことが最近やっと定着しましたにゃ。なぜかウンコをトイレですることを嫌がっていたんだけど、なだめすかしてトイレでウンコをさせて大仰に誉めまくるということを何…

リアルな輪廻

孔子伝が面白くて長々エントリ書いてられにゃーので小ネタ。 昨日のエントリのコメント欄で、ありもしない始源とか、ニンゲンはどうも自分に都合のいいことばかり考えるという話があって、そこから連想した話ですにゃ。 手塚治虫の「火の鳥 鳳凰編」で仏師茜…

恣意的なる始源

先日のエントリで反体制とオカルトは切り離せにゃーとか書いたので、今度は右の側と歴史修正主義が切り離せにゃーというネタを書こう。よき魔法とよき魔法がもたらすもの - 地下生活者の手遊びで書いたことの続きでもありますにゃ。 静タン*1の孔子伝(中公…

背負うべきは親の愚行ではない

毎日巡回するわけではにゃーのだが、思い出したときに訪れるサイトというものがあるものですよにゃ。 DQNネーム(子供の名前@あー勘違い・子供がカワイソ)はそのひとつですにゃ。2chの育児版名付けスレから派生したサイトのようですにゃ。 ここを訪れて…

エコフェミ切り捨てに関連して

うーん、どうやら風邪ひいた。鼻水ズビズバ。 先日のエントリ(追記を長々と入れたよー)に関連して簡単に。 エコ・フェミ再考 - キリンが逆立ちしたピアスに日本のフェミにおいて、エコフェミが排斥されたことについて触れられていますにゃ。 で、上野はエ…

反体制運動とオカルト

「護憲運動」のお歴々が9.11陰謀論に感染していて困ったもんだという話がありますにゃ。そのあたりの事情がよくまとまったものとしては、「陰謀論系ニセ科学批判」の可能性について - 玄倉川の岸辺なんかがありますかにゃ。 僕は政治的には民族派アナキスト…

デューイを読もう

ドーキンスの「神は妄想である」についてはまだまだ突っ込むネタはあるんだけど、にゃんかだんだん嫌になってきたので休止しますにゃ。ただ、ドーキンスの文化相対主義批判については、反・反相対主義の立ち位置を表明したものとしてちゃんと反論しておかな…

「神は妄想である」書評(3

前回のエントリでは、ドーキンスは疑似科学批判を「超自然的なもの」一般批判にすり替えているという幼稚な詐術を指摘しましたにゃ。さらに今回も別の形での幼稚で反知性的なスリカエを指摘したく思いますにゃ。 第8章 宗教のどこが悪いのか? なぜそんなに…

「神は妄想である」書評(2

検索をしてみると、「神は妄想である」に好意的な批評が多くて驚愕しているんだけれども、もし本書を読んでドーキンスの言い分のおかしさに気づかずに「ドーキンスマンセー」という態度をとるニンゲンがいたら(懐疑主義者などと自称する者にも本書を絶賛す…

「神は妄想である」書評(1

神は妄想である―宗教との決別作者: リチャード・ドーキンス,垂水雄二出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2007/05/25メディア: 単行本購入: 14人 クリック: 257回この商品を含むブログ (185件) を見るメリケンの不寛容な無神論者についての議論の補足として、…

疑似宗教と堕落した神話

5月2日のエントリならびに5月3日のエントリのつづき。やっと手がつけられたにゃ。 macska dot org » 米国を席巻する「新しい無神論者」の非寛容と、ほんの少しの希望に対して、その記述はミスリーディングなのではないのかと、macskaさんの文章のどのへ…

僕は死にましぇーん

追加というかにゃんというか エリアーデの「オカルティズム・魔術・文化流行」を読んでいて次のような一節がありましたにゃ(P63) いかなる伝統的文化においても、死が祝福と見なされることはない。それどころか、古代的社会では、いまだに人間の永遠性の観…

第三次試案へのパブコメのお願い

一昨日の続きを書かなければならにゃーのだが、先に触れておくべきネタができてしまいましたにゃ。 2008-05-05からリンクされている先をいろいろと見て、これはまずいと思いましたにゃ。 ここで問題となっている状況は、 医療死亡事故について分析・評価を専…

加齢臭

昼の12時から9時まで、ホッピー・ワイン・ウィスキー・日本酒をポンポコ飲んでしまい、ちゃんと調べものをしにゃーと書けないものは無理。 よって、昨日の続きは今日はパスにゃんな。 ならば何も書かなければいいのだけれど、そこはそれ、僕は酔っ払いな…

宗教と身体化された認知

昨日のつづきですにゃ 昨日は理性至上主義批判だったけど、今日は「宗教的なるものの否定は可能なのか」というお話ですにゃ。M.エリアーデ「オカルティズム・魔術・文化流行」P77〜78より 引用者が適時改段 二十年代初頭以来、文芸批評家たちは小説、戯曲…

理性は万人の狂気である

反・反科学であり、かつ反・反相対主義という立ち位置の僕は、同時に反・反宗教でもありますにゃ。macska dot org » 米国を席巻する「新しい無神論者」の非寛容と、ほんの少しの希望というエントリについてちょっと考えてみたいと思いますにゃ。 リンク先エ…

実在論をめぐるメモ

紹介した神崎亮平氏へのインタビューで、リンクしたのと同じ頁に以下のような記述がありますにゃ ■で、彼といろいろ戦略を練って、どうやってこれを研究していけば良いんだろうかと。で、工学というのは戦略が全然逆で、原理から積み重ねていって何か作ると…

にゃんか気になった

4月24日のエントリについてのブクマコメントに kamezo「ぼくやモヒカン族、アスペルガーな人はその「魔法」が使えないので苦労しているのだろう。」 とありましたにゃ*1。 にゃるほど、「魔法」については確かに得意なニンゲンとそうでにゃーニンゲンはい…

よき魔法とよき魔法がもたらすもの

なんで孔子を論ずる上で魔法の話がでてくるかなんだけど。 もうきづいているお方もいるだろうけれど、例えばこういうことですにゃ。 『論語 衛霊公篇』の書き下し文と現代語訳:1から引用 子曰く、無為にして治むる者はそれ舜か。夫れ(それ)何をか為さん…