永訣の朝、公開オナニーにダンス・ダンス・ダンス

ダンス・ダンス・ダンス

「否定弁証法」くん(id:negative_dialektik)のここ数日の「ダンス・ダンス・ダンス」というか、ホップ・ステップ・ジャンプというか、そんなものについて、野次のようなものを。


自我肥大で金玉がぱっつんぱっつんになったぼっちゃんが公開オナニーしているとしか思えにゃー。


(1)、(2)のエントリに対して、コメント欄あるいはトラバで丁寧な応答がなされていますにゃ。*1
(1)への丁寧な応答として、
http://hisamatomoki.blog112.fc2.com/blog-entry-430.html
パレスチナ解放とホロコースト否認の結びつきについて - 過ぎ去ろうとしない過去


(2)へコメント欄でのいくつかの丁寧な問い掛け
さらに以下のトラバ
http://hisamatomoki.blog112.fc2.com/blog-entry-433.html


以上のトラバやコメントを十分に吟味する時間があったにもかかわらず、(3)をあげちゃっているのですにゃ。最初から面白がっている僕あたりをシカトしても、まあ仕方にゃーかもしれにゃーのだが、真摯に丁寧に応答している声をシカトして気持ちよさそうに雄叫びをあげているので公開オナニー。


思想・信条や立場にかかわらず、真摯な問い掛け・議論の急所をついた対論などに応答するのが、ものを書いて人前に晒す者の作法だにゃ。これができにゃー者の書きものは、言論ではなく公開オナニー。
「勉強します」は言い訳に過ぎず、実際には無知に居直り開き直る恥知らず、つまり【無知無恥プリンちゃん】の公開オナニーショーになっちまっていますにゃ。


否定弁証法くんがすべきなのは、丁寧なトラバ・コメントに敬意をもって応えること。
(3)をあげたあとも、やはり丁寧なコメントや、以下のトラバがきていますにゃ
http://d.hatena.ne.jp/ystt/20090318/p1
「羊」をめぐる冒険 - 地を這う難破船
http://d.hatena.ne.jp/Mukke/20090320/1237532520 ←追記分。これは丁寧。


反論が大量にあげられているので、ひとつひとつ応答するのはたいへんだろうけど、なるべく丁寧に応答したほうが否定弁証法くん自身にとってもよいと思うにゃ。少なくとも、自分に寄せられた批判を受けとめること。
それをはじめれば、僕は面白がることはやめるけどにゃ。まあ、いまのところ否定弁証法くんはオモチャでしかにゃーよ。オモチャを見ると止められにゃーのよ。


というわけで、ちょっと遊ぼう。

否定弁証法くんの炸裂する詩情

否定弁証法くんのここ数日の文章は、高揚感あふれるものとなっていますにゃ。
ひとり悟ってしまった者が、愚か者どもへと啓蒙しなければならにゃー責任に打ち震えているっちゅうかね。
その中でも白眉はこれだろ。

  • あらゆる歴史研究、あらゆる「正史」批判は、開かれたものであるべきであり、特定の主題のみが聖別され、その研究自体が禁圧されるようなことがあってはならない。ホロコースト研究も例外ではない。「研究すること自体が、あるいは疑問を持つこと自体が、ホロコーストの被害者を傷つけるセカンドレイプだ」という類の主張には同意できかねます。それは、ほとんど倫理的恫喝と言うべきでしょう。

 (ホロコースト正史派のみなさん、この考え方はオカシイですか?)

  • 私は、まっとうな研究や正史批判の結論として、「やはりホロコーストはあった」「あったが、規模は言われているほどではない」「ホロコーストと呼ぶのは誇張である」「虐殺はほとんどなかった」といういずれの結論が出てもかまいません。というか、研究に先立って、ある種の結論のみが選好されていたり、忌避されること自体が、学問的態度とは言えないでしょう。

 (ホロコースト正史派のみなさん、この考え方はオカシイですか?)

  • たしかに「ホロコースト否認派」の主張の中には、トンデモも混じっているかも知れませんし、愚かな事実誤認もあるかもしれません。ですが、逆に、「正史派」の主張には、露ほどの誇張がない、と言い切ることが出来るのでしょうか。それは、現時点で、私には分からないので、自分の出来る範囲で勉強したい。

 (ホロコースト正史派のみなさん、この考え方はオカシイですか?)


http://d.hatena.ne.jp/negative_dialektik/20090319/1237441294


ここにはポエジーがある!!! 詩の魂がある!!
これと、宮沢賢治の「永訣の朝」を比べて見たまえ、諸君!


けふのうちに
とほくへ いってしまふ わたくしの いもうとよ
みぞれがふって おもては へんに あかるいのだ
(あめゆじゅ とてちて けんじゃ)


うすあかく いっさう 陰惨(いんざん)な 雲から
みぞれは びちょびちょ ふってくる
(あめゆじゅ とてちて けんじゃ)


青い蓴菜じゅんさい)の もやうのついた
これら ふたつの かけた 陶椀に
おまへが たべる あめゆきを とらうとして
わたくしは まがった てっぽうだまのやうに
この くらい みぞれのなかに 飛びだした
(あめゆじゅ とてちて けんじゃ)


http://www2.odn.ne.jp/~nihongodeasobo/konitan/eiketsunoasa.htm より永訣の朝 冒頭部分 


ホロコースト正史派のみなさん、この考え方はオカシイですか?)
のリフレインが、
(あめゆじゅ とてちて けんじゃ)
のリフレインのような効果をもたらしている*2、僕の詩情をかきむしるぜ!
ホロコースト正史派のみなさん、この考え方はオカシイですか?)
のリフレインに、否定弁証法くんの選ばれた民として、タブー(因襲)のなかに生きる愚昧なはてサに語りかける、その高揚と矜持が伝わってくるではにゃーか!


そして、


もう けふ おまへは わかれてしまふ
(Ora Orade Shitori egumo)


ほんたうに けふ おまへは わかれてしまふ


否定弁証法くんは、「(Ora Orade Shitori egumo)わたしは、わたしで、ひとりで 逝きます。」と、「史上最大のタブーに挑戦すること、あるいは、今世紀最大の知的冒険」に旅立ってしまいましたああああああああ
ぶわっはっはっはっはー

ムラカミハルキについてちょっと

さて、この否定弁証法くんを擁護する声がありますにゃ。
ムラカミハルキのスピーチ評価において、この否定弁証法くんは正しかったので、ちゃんと彼の発言を掘り下げるべきだと、id:tari-Gがいってますにゃ。


ムラカミハルキについては、もともと僕にとってはどうでもよい作家だったんだけど、今度の一連のことで、どちらかというと敵認定しましたにゃ。あいかわらず作品を読む気はにゃーので、あまりきちんと批判できにゃーけどね。
ただね、愚行権ベースの僕の立ち位置からすると、ムラカミハルキ批判はなかなかムツカシイということもわかりましたにゃ。気にくわなさはつのるけど、批判がムツカシイ。「正論原理主義」うんぬんの発言にしても、どう批判されても批判を回収する回路を実装してやがるという印象をもっていますにゃ。
にゃんというか、自由民主主義とセットになった資本主義を批判するようなムツカシサを感じるのですにゃ。というか、資本主義はムラカミハルキ的というか。
「おまえはムラカミハルキも批判できんのか? アホウが」
といわれたら、軽くごめんなさいしておくにゃ。いや、マジに厄介っぽい。


ムラカミハルキの受賞とスピーチって、いろいろと解釈の余地を残したものだにゃ。Long Tail World: 村上春樹エルサレム賞受賞スピーチ「卵と壁」海外の反応:Haruki Murakami in Jerusalemによると、「壁=イスラエル、卵=パレスチナ」という解釈までされているわけで。
もちろん、パレスチナにおける解釈を重視すべきだということはわかるし、ムラカミハルキは虐殺に加担しているという解釈に説得力があるとは思うけど、その解釈に固定されるべきものだとは思えにゃーな。
でさ、もし、ムラカミハルキが「史上最大のタブーに挑戦すること、あるいは、今世紀最大の知的冒険」だとか抜かして歴史修正主義に加担するようなことを抜かしたら、そこに歴史修正主義以外の解釈の余地なんてにゃーよな。
否定弁証法くんの公開オナニーはわらかせてもらってるけど、ムラカミハルキがそんなことをいったら激高するぜ。というか、僕が激高するくらいで済む話ではにゃーが。
まあ、ムラカミハルキはまちがってもそんなことは言わにゃーとは思うけど。

*1:id:Mukkeのトラバはそっけにゃーよな。いやまあ、あれはあれでいいんだけど

*2:正直にいうと、これを言い出したのは僕の相棒だが