アトピービジネスレポート＠２ｃｈ＆mixi

ノンステロイド詐欺でアトピービジネス跳梁跋扈 - 地下生活者の手遊びの支援ブクマなど、さんくすでしたにゃ＞みにゃさま。
特に、アトピービジネスの被害事例に言及した黒影の「幻影随想: サギとヤブ医とアトピービジネス」、さんきゅ。

さて、ブクマコメの中に

id:kirikabu
@cosme、mixi、２ｃｈでの絶賛記事の嵐についても言及していただきたい。ノアトは5月以降で爆発的に書き込みが広がったので、確信的に最後の大花火を打ち上げてトンズラする気満々だった可能性があります。

というのがありましたにゃ。こちらから支援ブクマをお願いしているし、具体的な要請なのでちょっと言及しようかなどと思いましたにゃ。語尾は変えにゃーけどね。
とはいえ、２ｃｈの文化には不慣れだし、mixiもちゃんとチェックしてなかったし、＠コスメにいたっては見たことすらありませんでしたにゃ。
ちゅうわけで、２ｃｈやmixiでのアトピービジネスをまとまりなくレポートしてみますかにゃ。
＠コスメについては、現在ではほとんど削除されているみたいにゃんし、今回はパスということで。

２ｃｈアトピー版の感想

で、
見てみましたにゃ、まずは5chbbs..
全部読む気力も時間もにゃーので、いくつかのスレッドをざっと眺めただけなんだけど、にゃんかもう悪酔いしたような感じ。
まず、

• ステロイド外用薬否定派（無効派）と肯定派（有効派）との確執

これが惨い。

厚生労働省のアトピー治療ガイドライン（http://www.jaanet.org/medical/guide.htmlよりＤＬのこと。ＰＤＦ書類）によれば、ステロイド外用薬を用いて薬物治療を他の療法と併用することとなっており、この療法が現代医学の推奨するスタンダードな療法ということになっておりますにゃ。ウチのガキもまさにこれ。
だからといって、ステロイド否定派は単なるトンデモさんとか洗脳されちゃったヒトタチにすぎにゃーかというと、それがそうでもにゃーわけだ。

2007-06-04のコメント欄（id:Yosyanは信頼できる小児科医であるとブログを見て判断していますにゃ）によると、

Yosyan 2007/06/05 13:07

とくに子供のアトピーはほとんどのものがステロイドでコントロールは可能です。ステロイドで粘っているうちに成長とともに症状が軽快する算段です。ところがそうは問屋が卸さない症例が確実に存在します。そういう症例にステロイドで突っ込んでいくと泥沼になります。

というわけで、ステロイド外用薬によるコントロールがうまくいかにゃーケースにおいては、ステロイド外用薬は毒にしかならにゃーわけで、ステロイド否定派に理がないということにはならにゃーです。特に成人のアトピーに関しては、ステロイドで泥沼になったケースというのも少なからずあるとは考えられ、ステロイド否定派をDISって済ませるわけにはいかにゃーのです。
服用についての指導もちゃんとせずに、安易に強いステロイド外用薬をバンバンだす医者がいるのも事実のようですしにゃ。

ただし、あまりにもステロイド外用薬に対する恐怖をすり込まれてしまっている向きも多いのではにゃーかと思われますにゃー。ステロイド外用薬でコントロール可能な症例なのに、煽られてアトピービジネスの食い物になる例も相当数あるのではにゃーかとの感想をあらたにしましたにゃ。
特に、ステロイド外用薬を処方する皮膚科医への不信が強いようですにゃ。もうほとんど怨念のレベルではにゃーかと。で、おきまりのようにでてくるのが

• 医者はステロイドでもうけている

とかいうアヤシイ話にゃんねえ・・・・・これってほとんど陰謀論だよにゃ。
タミフル騒動のときにもまことしやかに言われていたにゃんが。

現行の薬価体系において、医者にとってステロイド外用薬が「おいしい」のかどうか僕にはよくわかんにゃーですね。保険診療の中で点数のきまっている薬をだすよりは、健康食品とかサプリ売ったりしたほうが儲かると思うんですけどにゃー。
まあこのあたりについては、知っているヒトがいたらお教えくださいにゃ。
ただし
利益率ということをいうのなら、アトピービジネスの詐欺製品のほうがよっぽどもうかるのは確かですにゃ。ノーアトなんて、20ｇで6300円にゃんぜ。

また、ステロイド憎しのあまり、「アトピービジネスの成功例なんてない」などという旨の妄言をするコテハンまでおり、またそれが周囲のステロイド否定派に信奉されているようすを見るにつけ、
「こりゃ悪徳業者からみれば確かにおいしそうな餌の群れだわ」
と思わずにいられにゃーですね。
というか、ステロイド否定派の中に悪徳業者がもぐりこんでいると考えたほうがいろいろと辻褄があってくるのですけれどにゃー。２ｃｈの非ステロイドのよく効く軟膏（クリーム）13個目でも、確かにノーアトの売り込みはうるさかったにゃんねえ。まあ、ここの住人はスレているので耳を傾けなかったようにゃんけれど。

あと、医者を信用してにゃーわりに、口コミ情報を鵜呑みにするお歴々が多すぎにゃーだろうか。ここを突っ込むと話がでかくなってくるけどにゃ。多くの公害訴訟とか薬害エイズなんかで、医者側がろくなことをしてにゃーのは事実だしにゃー。
政府のいうことを鵜呑み、っても確かにボンクラかもしれにゃーよね。

もうひとつ、重症のアトピー患者を揶揄するカキコが多くていやになったにゃ。何せ僕はスルー耐性が低く、こんなのに腹を立ててはいかんとわかっていて血圧あがっちゃったにゃ。季節も悪かったよにゃ。アトピー患者にとっては症状はひどくなるわ、肌の露出の機会は多くなるわでツライ時期だし、夏休みにはいって２ｃｈもゴミカキコが増える時期だし・・・・
ああああ、それにしてもうんざりですにゃ。

釣り堀としてのmixi

一方、mixiはどうか？
同じように思っている人は多いと思うのだけれど、mixiについてはいろいろとやばいとおもっておりましたにゃ。
あのシステムというのは、不特定多数の者を勧誘し、クローズドな場所に連れ込むことが容易ですからにゃー。これを往来でやれば「キャッチ商法」と呼ばれるわけですにゃ。ネットではいまのところ規制のしようがにゃーのだが。

以前に、伝言ゲーム - 地下生活者の手遊びという記事をあげているのだけれど、これは実はmixiの某所でことによると命にかかわる代替療法（栄養療法系）が行われているのを知り、その「人殺し」が勧めている商品をどうしてもDISってみたくなったのですにゃ。

で、今回のノーアトにしても、mixiの暗黒面がいろいろとでていたと思いますにゃ。mixiのタテマエを一応尊重してリンクはしにゃーけれど、「薬を使わずアトピーを治す会」というコミュに「ＮＯＡＴＯクリーム」というトピックがありましてにゃ、一応いまのところ公開されていますにゃ。ここなんか工作員が破廉恥に動き回るトピの典型だと思いましたにゃ。ある意味、資料的価値がある。
３００ちょっとのカキコがあるトピックなんだけれど、最初の５０くらいまででだいたい役者はでそろうので、誰がいったい詐欺業者の工作員なのかを考えながら読むのもオツなものではにゃーかと。最後まで読めば工作員のひとりは確定できるしにゃ。僕も昨夜は相棒といっしょにキャアキャアいいながら誰が工作員か考えてオモチロかったにゃ。

まあ、誰が工作員なのかをあてるのはムツカチイことではにゃーです。
怪しい商品を擁護している人のプロフを確認するのが基本にゃんね。健康食品、化粧品、マルチ商法系のコミュにやたら入っていて、数少ないマイミクもマルチ系だったりするなんてのが典型にゃんな。

２ｃｈのような、基本的に「名無し」の場においても、医者よりも口コミを信じたがるヒトタチがいるわけで、これがmixiとなるとさらに口コミの誘因力が強くなるのでしょうにゃ。
マルチとか代替療法とかのハイエナ連中にとって、mixiはほとんど釣り堀なのではにゃーのだろうか。

何を信じればいいのか

進化論間違っている系とか、相対性理論間違っている系のお歴々なんかは、学会が陰謀をめぐらせて正しい意見を封殺しているとかいう妄想を展開するのだけれど、これってぜんぜん合理的ではにゃーわけだ。もし進化論なり相対性理論なりが間違っていると証明できれば、間違いなく科学史に名を残し、教科書にも載ることになりますにゃ。科学者にとって最大級の名誉が勝ち取れるのと同時に、経済的な見返りも十二分に期待できますにゃ。
だから、進化論なり相対性理論に仮に間違いがあればそれを証明したくてうずうずしているのが、当の科学者連中のはずですにゃ。

ドシロウトである僕が、進化論や相対性理論を正しいと見なしているのは、その理論から応用された成果を享受していることもあるし、自分の理解の及ぶ範囲（高校の物理学・数学・生物学の程度）からは間違いが見つけられにゃーこともあるんだけど、それ以上に個々の科学者が野心的で利己的であることを根拠にできると考えているからなのですにゃ。

もしも、ステロイドを使わず、副作用ナシで劇的にアトピーに有効なクリームが本当にあるのなら、特許をとって各国の公的な医療で使われるようにしたほうがはるかに儲かるはずだにゃ。今回のノーアト詐欺では数千万円規模での詐欺だったけど、もしこれがうたい文句通りの本物を公的医療を通して売ったら、儲けの規模は桁が３つ４つは違うはずだにゃ。
本当に画期的なクリームであれば、それをこんな形で販売するはずがにゃー。
もしも、画期的なクリームの開発者が、儲けを望まずに、１人でも多くの患者を助けたいと思っているとしても、やはりこんな形で販売することもにゃーよな。医療の現場で流通するほうが多くの患者を救えるはず。
政府だって医療費を減らしたいのだから、よい療法があれば認めたいはずですにゃ。

もうちょっと、個々人の利己的な合理性というものを信じて、そこから真偽を考えてもいいと思いますにゃー。
このあたりについては、科学リテラシーの問題ですらにゃーはずなのだけれど。
・・・・しかし、道理が通らにゃーからこその陰謀論か・・・・